【遠い青空】

13、野々村さんの離婚

【遠い青空・13】野々村さんの離婚 野々村さんは、すっかり工場には出てこなくなっていた。 岸元さんが昼休みに家に戻る途中、時々、社長の家の前に、野々村さんの車が止まっているのを見かけていた。岸元さんは、ちらほらと耳に入っ […]

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11.くすんだ窓から見る月は…

【遠い青空】 12、くすんだ窓から見る月は… 八月に入り、工場の業績はさらに悪化しているようだった。事務室はすっかり物置のようになり、それまでスリッパに履き替えていた部屋だったが、土足で出入りすることも当たり前になってし […]

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9.三人の主婦

9.三人の主婦・・それぞれの事情 パートの野々村さんと社長の奥さんとは気が合うらしく、時々二人で芝居を観に都内まで出たりするくらい仲が良かった。 野々村さんは、基本的に午前11時からの出勤だったが、工場に来る前に社長宅の […]

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8.芹田さんの入院

8.芹田さんの入院 工場長が芹田さんの家に行った二日後、芹田さんは入院した。 もともと肝臓が悪かったのだ。 いつも、「重油で顔まで真っ黒だ、黒光りしてるだろ」と言っていたが、それは肝臓からくるものだったらしい。 あるいは […]

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7、ストライキ決行!

7、ストライキ決行! その日、出勤すると、タイムカードの前で岸元さんと工場長が、神妙な顔つきで何か話をしていた。 「おはようございます。なになに、なにかあった?」 岸元さんは、私に気づき、表情は一変。ニヤニヤしながら、何 […]

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6.三田君が選んだこと

6.三田君が選んだこと 「これ、ちょっと計ってもらえますか?」 三田くんが、研磨されたロットをもってきた。 私は機械の前に座り、レンズをあわせる。     レンズを覗きながら、 「ねえ、この前は、岸元 […]

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5.芹田さんの話

5.芹田さんの話 昨夜の居酒屋のバイトは、山ちゃん以外客が誰も来なかった。 深夜0時になると、ママはのれんを仕舞い込み赤ちょうちんを消して、山ちゃんと私と三人で飲み始めた。 もちろん、山ちゃんのおごりだ。 店が暇だと、 […]

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4.赤ちょうちん“ひな菊”

4.赤ちょうちん“ひな菊” 私は、週に2日ほど工場の仕事が終わると、子供に食事をさせたあと、シャワーを浴びて、赤ちょうちんのバイトに出かけていた。 家に帰ると座ることもせず、すぐにシャワーを浴びる。重油は蒸気となって、服 […]

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3,岸元さんの家

 3,岸元さんの家 三田君は、切り取られたばかりの鉄のロットがたくさん入った箱を運んできてくれた。 「話ってなに?彼女のこと?」 「ああ、それもあるんですけど…… っていうか、桃田さん、ここ、どう思います?」 三田君は、 […]

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 2,昼休みの草野球

  2,昼休みの草野球 工場長は、大森君、三田君を誘い、工場の裏手の草取りをして、キャッチボール程度は出来るようなスペースをつくった。工場長は、どこかから、使い古しのグローブやミット、バット、ボールを調達してきた。 近所 […]

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